ビールに含まれる苦味成分である熟成ホップ由来苦味酸が認知機能を改善するという論文が発表されました。
物忘れを自覚する中高齢者を対象にホップ苦味酸を用いた実験で、ホップ苦味酸による認知機能の改善効果を確認出来たそうです。
認知症の根本的な治療方法はありませんが、認知機能の低下は早期に発見して対策することである程度の改善が可能であることが報告されています。
そのため、日常生活を通じた予防方法に注目が集まっており、食習慣も予防法の一つとして期待されています。
これまでの報告では、ビールの苦味成分であるホップ苦味酸は脳腸相関を活性化して認知機能を改善し、脳内炎症の抑制によりアルツハイマー病予防効果を示すことが非臨床試験により明らかになっていましたが、ホップ苦味酸がヒトの認知機能に与える効果は十分に解明されていませんでした。
それが、今回の研究でホップ苦味酸の継続摂取が、中高齢者の認知機能を改善することが明らかになったとのことです。
これにより、ビール由来のホップ苦味酸による認知機能改善は脳腸相関の活性化による作用が想定され、毎日の食事を通じた新しい認知症予防方法の開発に繋がる可能性があります。
ホップ苦味酸を活用したサプリメントやノンアルコールビールテイスト飲料など、日常生活で無理せず続けられる商品に期待が高まります。