韓国WTO提訴の結果と日本への影響は?

日本政府が韓国を貿易規制上の優遇措置対象である「ホワイト国」リストから外し、フッ化水素など半導体材料3品目について輸出規制を強化するとしたことで日韓関係が悪化しています。

輸出規制で韓国はどの程度影響を受けるのか?

輸出規制の対象となるのはフッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の3品目。これまでは、一度申請すれば3年間は申請なしで輸出することができる包括許可方式でしたが、今後は契約ごとに輸出許可申請が必要になります。

この輸出規制で、韓国の基幹産業である半導体産業は窮地に追いやられるとの見方もありますが、1〜2カ月は大きな影響は出ないと予想されます。

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そして、韓国経済への影響も実際に手続きを進めてみないと何とも言えない、と韓国半導体産業に本当に壊滅的な打撃をもたらすのか、懐疑的な見方も多いのが実際のところです。

韓国には輸出規制の抜け道もある?

対象品目は日本が圧倒的な世界シェアを持っており、レジストは9割ものシェアを占めています。もしこれがすべて輸入できないとなると、半導体売上高で世界1位のサムスン電子や、3位のSKハイニックスにとっては大きな痛手となります。

半導体産業が壊滅すれば、韓国経済に多大なダメージをもたらすことは間違いありませんが、いくつかの抜け道も実はあります。

その一つが日本のレジストメーカーの生産拠点が海外にもあるということです。つまり、今回の輸出規制は海外拠点には及ばないため、海外拠点から輸入すればいいというわけです。

また、対象品目であるフッ化ポリイミドは、液晶や有機ELパネルに使われますが、フッ化ポリイミドの材料となる物質は規制対象外であるとして、日本企業が作ったフッ化ポリイミドの材料は輸入可能だと主張しています。

さらに、日本から韓国への直接輸出が規制されても、第三国経由で入手することは難しくないという専門家もいます。この場合、余分なコストはかかるもののため、韓国経営が傾くほどにはならないと言われています。

韓国独自で半導体材料は作れないのか?

今回の輸出規制で懸念されるのが、韓国内でフッ化水素などの生産体制が整備されることです。

もし、それが可能になれば今度は韓国企業も世界中のシェアを奪おうとするため日本企業と競合することになると予想されます。

そのため、日本の半導体材料メーカーにとっては脅威になる可能性があります。そうなれば、日本企業の方がダメージを受けかねません。

しかし、既存の日本製に代わるほどの水準のものを韓国が作れるのかというと、やはりそれは難しいと言わざるを得ません。品質が似ていてもこれを実際の工程に適用して同じ品質の半導体を作ることは難しいと言われています。

日本の素材メーカー企業は100年以上の技術とノウハウを蓄積したところが多い。すぐにその水準に追いつく供給元は多くないと専門家は述べています。

WTOの結果はいつわかるのか?日本が勝てる可能性は?

韓国は24日に開かれた世界貿易機関(WTO)一般理事会で他国に理解を求めて訴えましたが・・・韓国を支持する国はありませんでした。複雑な歴史が絡むニ国間の対立に巻き込まれたくないといったところで、韓国の思惑は阻まれた結果になりました。

韓国産業通商資源省は日本に対話を求めているが、日本はその必要がないと拒否しています。また、韓国は米国に仲裁を期待していましたが、米側は日韓で解決すべきだとしてノータッチです。韓国は八方塞がり状態です。

WTO一般理事会で伊原純一・駐ジュネーブ国際機関政府代表部大使は、日本は多くの国と同様、定期的に輸出管理を見直していると主張。

そして、韓国が制度改善に取り組むという信頼に基づき2004年にホワイト国に指定したが、過去3年間は日本側が要求したにもかかわらず制度改善について全く協議が設けられなかったと説明。

さらに、韓国向け輸出で不適切な事案があったとし、韓国は日本の措置が自由貿易制度に反すると言うが、自由貿易とは武器に転用可能なモノや技術を管理・条件なしに取り引きするものではないと反論。

また、日本が世界的なサプライチェーンを混乱させるとの韓国の主張については、日本の輸出管理見直しは安全保障に基づいているため、WTO規制は適用外であり、混乱を招くことにはならないとしています。

韓国の金勝鎬(キム・スンホ)新通商秩序戦略室長は理事会後記者団に「日本の輸出規制は貿易措置でも安全保障上の措置でもなく、外交上の対立で有利な立場を得るための戦略だ。つまり、元徴用工問題だ」と主張。

また、二国間協議に応じるよう外務省の山上信吾経済局長に提案したが、日本側は拒否したと批判し、「これは日本が自国の過去の行動に向き合う自信も勇気もないことを明確に示している」と筋違いの主張をしています。

さらに、日本は世界経済に混乱をもたらし、WTOの存在意義を損ねるおそれがあると主張しています。

これに対し、伊原氏は日本側はすでに韓国側に5時間にわたり説明を行ったと指摘し、山上氏は日本側はさらなる対話を拒んではいないが、正式な協議の要請は受けていないと述べています。

この一般理事会の流れからも90%日本の敗訴はないと思います。しかし、万が一にも敗訴し場合、日本は大変遺憾であると言いつつWTOに従うことでしょう。そしてWTO脱退も可能性としてはあります。

ですが、WTOの結果が出るのに2年近くかかりますので、その間に韓国経済は厳しい状況になるでしょう。日本政府はそのあたりも見こして輸出規制に乗り出しています。

そして、上記にあるように、3年も話合いの場を持たずに拒否しておいて、ここに来て急に対話すべきだと方向転換するのはおかしいと第三国もわかっていると思います。


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